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分析サービスの不適切事案の再発防止策について

分析サービスの不適切事案の再発防止についてのご連絡

クリタ分析センター株式会社
代表取締役 石丸 育生

分析サービスの不適切事案に係る調査結果および今後の対応について(第二報)

クリタ分析センター株式会社(本社:茨城県つくば市)は、本年7月21日に公表したアルキル水銀に係る分析サービスの不適切事案(以下「本事案」)について、同様の事象の有無や発生原因のさらなる調査を進めてまいりました。

これまでの調査の結果、当社では、本事案を除き、分析を実施せずに分析結果を捏造した事象は確認されませんでした。また、調査を通じて把握した原因に基づき、分析の実施・確認・承認体制の変更をはじめとする再発防止策を策定し、その実行を開始しました。お客様への対応については、対象となるすべてのお客様(533社)へのご報告を完了し、497社のお客様について解決に至った、または解決に向けた対応方針が定まっております。

本報では、これまでの調査結果および把握した発生原因と、再発防止策、ならびに今後の対応について、以下のとおりご報告いたします。

1. 調査結果と再発防止策について

(1) 調査結果

当社では、本事案を除き、分析を実施せずに分析結果を捏造した事象は確認されませんでした。

(2) 調査の範囲と方法

当社は、本事案において分析が未実施であったこと、および分析の実施者と確認者が同一人物であったことを踏まえ、本年7月から、自社で扱うすべての分析項目を対象に、分析の実施を裏付ける記録と、分析の実施者と確認者の分離およびその運用状況の調査を、法定の記録保管期間である過去5年間に遡り実施しました。その範囲と方法は以下の通りです。

1)当該従業員が関与した分析の調査
アルキル水銀およびその他の分析項目(8項目)について、2021年7月から2026年6月までの5年間に当該従業員が関与した全50,368検体を対象に、調査を実施しました。

2)その他の分析サービスの調査
上記1)を除く、超純水、排水、その他のすべての分析項目を対象に、以下の調査を実施しました。

① 選定した各月に分析した全検体の調査
2021年7月から2026年6月までの5年間のうち、各年の6月(保管記録の関係上、2021年のみ7月)と12月※1に分析した全658,792検体を対象に、本年7月から調査を実施しました。

※1当該従業員による不適切行為の発生時期と、組織改編後の引き継ぎを経て業務が定着する時期を踏まえ、調査対象月を選定

② 機器の故障や分析業務体制の変更等が発生した時期の検体を対象とする調査※2
2021年7月から2026年6月までの5年間を対象に、分析機器の故障や、分析の実施者と確認者の変更などが生じた時期およびその前後の一定期間から無作為に抽出した日(計197日分)に分析したすべて検体について調査を実施しました。

※2本事案が分析機器の故障を契機に発生したことと、分析の実施と結果の確認が同一人物であったことを踏まえた調査

(3) 発生原因
分析の実施者と確認者の職務分離が本事案ではなされておらず、複数人体制での分析の実施および結果の確認が徹底されていませんでした。また、分析機器の点検・稼働状況を組織的に把握する管理体制の不備や、故障時の分析機器のバックアップも不足していました。加えて、関係者へのヒアリング等を通じて、管理職を含む組織内で相談・報告をしにくい職場環境があったことも確認しました。これらの要因により、当社は不適切な行為を未然に防止し、早期に発見する仕組みが十分に機能していなかったと判断しています。

(4) 再発防止策
当社は、再発防止に向け、分析の実施・確認・承認体制の変更を最優先に、分析機器の管理体制の整備と分析データおよび関連記録の管理強化を進めています。これらの再発防止策は本年9月に策定したもので、以下1)~3)の通りです。

また、これらの再発防止策を着実に実行するため、本年10月1日付で、社長直轄の「品質改革プロジェクト」を設置し、各対策の順次実行と進捗管理を徹底するとともに、その運用状況を定期的に確認し、有効性を評価します。

1) 分析の実施・確認・承認体制の変更

① 分析実施部門と品質管理機能の組織上の分離、分析業務を複数名で分担する体制の構築、および品質管理を担う組織での分析に係る記録・データの確認の必須化

2)分析機器の管理体制の整備およびバックアップの確保

① ISO9001に基づく分析機器の管理規定の見直し、定期的な点検・保守の徹底、分析機器の稼働状況の組織的な把握の徹底
② 使用頻度の高い分析機器のバックアップ確保、および故障時にも分析を継続できる体制の整備

3) デジタルを活用した分析データおよび関連記録の管理強化

① 分析機器のオンライン化等により、分析データおよび関連記録を、人を介さずに取得・保存する仕組みの構築

あわせて、組織風土および経営管理の改善にも取り組みます。職位にかかわらない双方向でのコミュニケーション強化や、品質、計量管理およびコンプライアンスに関する教育の継続・強化を通じて、問題をためらわずに相談・報告できる職場環境を整備してまいります。また、品質上の不正リスクを経営リスクと位置づけ、定期的なリスク評価とレビューを実施し、必要な人員・設備・教育・監視体制へ必要な経営資源を配分します。

2.ステークホルダーの皆さまに対する対応状況

(1) お客様への対応状況
本事案の判明後、対象のお客様すべて(533社)にすみやかに状況をご報告しました。お客様からのご要望・ご意見を踏まえて個別に対応を進めており、これまでに497社のお客様について、解決に至った、または解決に向け対応方針が定まった状況です。引き続き、個別の状況に応じて誠実に対応してまいります。

(2) 所轄官庁への対応状況
当社は、本年7月13日に茨城県計量検定所へ本事案を報告し、同月22日に、つくば本社事業所が、茨城県および同県計量検定所の立ち入り検査を受けました。引き続き所轄官庁の調査等に適切に対応するとともに、その結果やご指導を踏まえ、再発防止策の見直し・追加を図ってまいります。

本事案により、お客様をはじめ関係各位に多大なるご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、改めて深くお詫び申し上げます。

以 上