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超純水オンライン計の測定機能と詳細分析を活用した水質管理

超純水オンライン計による測定と分析で実現する品質管理

半導体製造や医薬品製造の現場では、わずかな不純物の混入でも製品品質に影響を及ぼすため、超純水の管理が欠かせません。しかし「超純水のオンライン計とは何か」「どのような測定項目を管理すればよいのか」「詳細分析との使い分けはどうすればよいのか」と、水質管理の方法に迷う場面も多いのではないでしょうか。

超純水の品質管理を適切に行うには、測定項目ごとの特性を理解し、目的に応じた測定方法を選択する必要があります。リアルタイムでの監視体制を整えながら、定期的な詳細分析により品質を保証する体制の構築が求められます。ここでは超純水の基本的な定義から、オンライン計測システムの活用メリット、詳細分析が必要な理由まで、品質管理の実務に役立つ知識を解説していきます。

限りなく純粋な水である超純水の定義と品質評価の指標

限りなく純粋な水である超純水の定義と品質評価の指標

超純水とは、水道水や河川水に含まれる不純物を可能な限り取り除き、H2Oに限りなく近づけた高純度の水を指します。半導体製造におけるシリコンウェハの洗浄、医薬品製造における注射用水、精密分析におけるブランク水など、水に含まれる不純物が微量でも影響を受ける様な場合に使用されます。

一般的な水道水を50メートルプール(50m×20×2m)に満たした場合、400~500kgもの不純物が含まれますが、超純水では使用目的によっては50メートルプール内に不純物0.01gレベルくらいまで除去します。超純水には厳密な定義や統一的な国際規格が存在せず、使用目的に応じて求められる水質レベルが異なり、製造現場では使用目的に適用した指標を用いた水質管理が求められます。

超純水の品質を評価する3つの主要指標

超純水の純度は、主に「比抵抗値(電気抵抗率)」と「TOC値」と「微粒子数」という3つの指標で評価されます。

比抵抗値は水中のイオン量を示す指標です。イオン量が少ない超純水では電気抵抗率が高くなり、理論上最も純粋な水の比抵抗値は18.24MΩ/センチメートル(25℃)とされています。超純水はこの値に限りなく近い17.5から18.2MΩ/センチメートル程度の範囲を示します。

TOC(Total Organic Carbon:全有機体炭素)は、水中に含まれる有機物の総量を示す指標です。一般的に超純水ではTOC値が1ppb以下であることが求められます。注意すべき点は、比抵抗値とTOC値には相関がないことです。比抵抗値が18MΩ/センチメートルを示していても、有機物濃度が高い可能性があるため、両方の指標を測定して総合的に水質を評価する必要があります。

微粒子数は水中の固体粒子の数を示す指標です。一般的に超純水では粒子径0.1μmの微粒子数が1個/ml以下であることが求められます。近年では、粒子径0.05μmや0.02μmの微粒子数の保証値が求められており、保証値に合わせた高度な測定方法・分析方法で評価する必要があります。

純水と超純水の違い

純水は不純物が少なく純度の高い水を指し、一般的に比抵抗値が0.1から1.5MΩ/センチメートルの水を意味します。精製方法により、イオン交換樹脂を用いた脱塩水、逆浸透膜を通したRO水、蒸留水などと呼ばれます。超純水は純水をさらに精製し、複数の高度な精製方法を組み合わせることで不純物を極限まで減らした水です。超純水は物を溶かす力が非常に強く、空気中の不純物を取り込みやすい性質があるため、製造後の管理にも細心の注意が求められます。

超純水のオンライン計測システムとその導入メリット

超純水のオンライン計測システムとその導入メリット

超純水のオンライン計とは、超純水製造装置や配管システムに組み込まれ、水質を連続的かつリアルタイムで測定する計測機器を指します。製薬産業や半導体産業では不純物の少ない超純水を使用するため、その品質を常時管理することが極めて大切です。オンライン計を活用することで、水質の変化を即座に検知し、製品品質の維持や製造プロセスの安定化に貢献します。

オンライン計で測定される主要なパラメータ

超純水のオンライン計では、比抵抗値(電気抵抗率)とTOC値が主に測定されます。比抵抗計は配管に直接設置され、連続的に測定を行います。TOCのオンライン測定には、主に2つの方式があります。ひとつは紫外線(UV)を利用して有機物を酸化分解し、生成された二酸化炭素による導電率変化からTOC値を算出する方式です。もう一つは、有機物を完全に酸化分解するまで測定を続け、より正確なTOC値を得る完全酸化分解方式です。微粒子計は粒子に光を照射した際に発生する光の相互作用(散乱)を利用して微粒子の径や数を測定します。

オンライン計を活用する具体的なメリット

品質異常の早期発見と対応

オンライン計導入の最大のメリットは、水質異常をリアルタイムで検知できる点です。超純水製造装置の消耗品交換後や配管洗浄後は水質が一時的に低下しますが、連続監視により水質が基準値に達したタイミングを正確に把握できます。

メンテナンス頻度の最適化

超純水製造装置の状態をオンライン計で間接的に確認することで、メンテナンス頻度を適切に調整できます。過剰なメンテナンスによるコスト増加を防ぎながら、必要なタイミングで確実に保守作業を実施できます。

データの蓄積と品質管理の高度化

オンライン計で取得したデータを継続的に記録することで、超純水の品質トレンドを把握できます。製薬用水などGMP対応が求められる分野では、測定データの記録保存が規制要件となっているため、オンライン計の導入が不可欠です。

超純水分析が必要とされる背景と実施目的

超純水分析は、オンライン計では測定できない項目や、詳細な評価が必要な成分について、専門的な分析機器を用いて水質を評価することです。オンライン計が比抵抗値やTOC値といった総量指標をリアルタイムで監視するのに対し、分析では個別の不純物が特定できます。金属元素、アニオン、カチオン、生菌数などの具体的な物質等の量を知ることができます。

超純水は半導体製造工程の高度化に伴い、要求される純度レベルが年々厳しくなっています。回路パターンが微細化するほど、わずかな不純物でも短絡や組成の乱れを引き起こす可能性があります。そのため、オンライン計による日常的な監視に加えて、定期的に詳細な分析を行い水質を確認する必要があります。

超純水分析で測定される主な項目

超純水分析では、ppb(10億分の1グラム)からppt(1兆分の1グラム)オーダーの極微量レベルでの測定が、求められます。主な分析項目として、金属元素ではナトリウム、カリウム、カルシウム、鉄、銅、亜鉛、クロムなど多数の元素を、イオン分析ではふっ素イオン、塩化物イオン、硝酸イオンなど多くのイオンを測定します。

超純水分析を実施する具体的な理由

製造プロセスの品質保証

半導体製造や医薬品製造では、最終製品の品質が超純水の純度に大きく左右されます。オンライン計で異常が検知されなくても、特定の微量成分が基準値を超えている可能性があるため、定期的な詳細分析により品質を保証します。

トラブル発生時の原因究明

製造プロセスで不良品が発生した際、超純水の水質が原因である可能性を検証するために詳細分析が実施されます。オンライン計のデータだけでは判断できない汚染源の特定に分析結果が活用されます。

装置性能の検証とメンテナンス計画

超純水製造装置の性能を客観的に評価するため、定期的な分析が行われます。イオン交換樹脂や逆浸透膜の劣化状況を把握し、最適なタイミングでメンテナンスを実施できます。

規制対応とトレーサビリティ

製薬業界や食品業界では、使用する水の品質を定期的に分析し、記録を保管することが規制要件となっています。

超純水の品質管理強化に向けた分析サポート

超純水は、限りなくH2Oに近い高純度の水であり、比抵抗値、TOC値及び微粒子という3つの指標で品質が評価されます。オンライン計を活用することで、リアルタイムでの水質監視が可能となり、品質異常の早期発見やメンテナンス頻度の最適化が実現できます。一方で、オンライン計では測定できない個別の金属元素やアニオン、カチオン、微粒子、生菌数などについては、ppbからpptオーダーの極微量分析により詳細に評価する必要があります。

クリタ分析センター株式会社は、超純水分析においてISO/IEC17025の認定を取得し、国内トップレベルの分析技術を保有しています。クラス100のクリーンルーム環境下で幅広い項目の極微量分析に対応しています。金属元素、アニオン、カチオン、シリカなどを測定できます。半導体製造、医薬品製造など高純度の水質管理が求められる現場において支援しています。オンライン計による日常管理と定期的な詳細分析を組み合わせ、品質保証体制の構築をサポートします。超純水の品質管理でお困りの際は、お気軽にご相談ください。

超純水オンライン計の測定に関するお問い合わせはクリタ分析センター株式会社

商号 クリタ分析センター株式会社
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