中央審議会水環境部会排水規制等専門委員会(第11回)が9月20日に開催されました。
平成21年11月30日に、1,4-ジオキサン、塩化ビニルモノマー、1,2-ジクロロエチレン、1,1-ジクロロエチレンの4項目の環境水基準追加・変更が行われ、環境基準を超過しないために、排水・地下浸透水の規制を行う必要があることから、水質汚濁防止法に基づく排出規制、地下浸透規制等、環境基準達成のための方策について排水規制等専門委員会で審議されています。
平成23年2月18日に、塩化ビニルモノマー、1,2-ジクロロエチレン、1,1-ジクロロエチレンの3物質に関する審議事項をとりまとめた第1次答申が行われました。第8回からは、1,4-ジオキサンに関して審議されています。
排水規制等専門委員会(第11回)では、1,4-ジオキサンに関する審議事項をとりまとめた第2次報告の案について審議されました。
【 審議結果の概要 】
環境省事務局が作成した第2次報告の案は、修正なくパブリックコメントを実施されることになりました。
[ 第2次報告の概要 ]
基準は、次の値が適当であるとまとめられています。
基準の種類 |
基準案 |
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一律排水基準 |
0.5mg/L |
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地下水の浄化措置命令に関する浄化基準 |
0.05mg/L |
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暫 |
感光性樹脂製造業 * |
200mg/L |
エチレンオキサイド製造業及びエチレングリコール製造業 |
10mg/L |
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ポリエチレンテレフタレート製造業 |
2mg/L |
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下水道業(*からの排水を受け入れており、指定条件を満たすもの) |
25mg/L |
特定施設の追加については、
- 界面活性剤製造業の用に供する反応施設のうち、洗浄機能を有するもの
- エチレンオキサイドの混合施設
- 1,4-ジオキサンの混合施設
が、特定施設として追加することが適切であるとまとめられています。
その他に、測定方法として環境水の測定方法と、他の揮発性有機化合物との同時分析が可能な測定方法が適当であるとまとめられています。
POINT
パブリックコメントの実施後、専門委員会で報告を取りまとめ、関係省令の改正が実施される予定です。1,4-ジオキサンに関しては別の専門委員会で廃棄物の規制も審議されており、排水の規制と廃棄物の規制が、同日に施行される予定になっています。
また、カドミウムの水質環境基準健康項目が見直される動きを受けて、排水規制等専門委員会でカドミウムの排水基準について、今後、審議される予定です。
排水中の1,4-ジオキサン分析について(当社HP)
https://www.kuritabunseki.co.jp/?p=4529
詳細につきましては、環境省HPを参照下さい。
http://www.env.go.jp/council/09water/yoshi09-12.html