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「水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準等の見直しについて(第3次報告)」が答申されました

平成23年7月22日(金)に開催された中央環境審議会水環境部会(第28回)において、「水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準等の見直しについて(第3次報告)」が取りまとめられ、中央環境審議会会長から同日付けで環境大臣へ答申がなされました。

 

【 報告案の概要 】

水質環境基準(水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準)のうち、カドミウムの基準が以下のように見直されます。

項目名

新たな基準値

現行の基準値

 カドミウム

 0.003mg/L以下

 0.01mg/L以下

 

[ 経緯 ]

平成20年に食品安全委員会において新たな毒性評価が示され、平成22年4月に水道水質基準が、平成22年6月に土壌環境基準(農用地)が見直されたのを受けて、水質環境基準健康項目の見直しが行われました。

今後、排水基準や土壌汚染対策法の基準が検討される予定です。

 

[ その他の変更内容 ]

基準値を強化するにあたり、カドミウムの測定方法も見直されます。

公定法として、JIS K0102の55.2(電気加熱原子吸光法)、55.3(ICP発光分光分析法)、55.4(ICP質量分析法)が指定されます。55.1(フレーム原子吸光法)は定量下限値が50μg/Lとされており、基準強化によりる目標定量下限値0.3μg/Lを満足できないと判断されたことより除外されます。

また、前処理方法としてイミノ二酢酸キレート樹脂を固定したディスクまたはカートリッジを用いた固相抽出前処理法が追加されます。

 

PIONT

基準強化によって、サンプリング時にSSを多く入れてしまうと、基準超過が多くなることが懸念されます。分析時も、SSの取り扱いに注意が必要になると思います。しかし、規制値が年平均値の規制であることから、公定法においてはSSについて触れないことになったようです。

また、排水基準が変更になるかは、今後話し合われる予定ですが、主な環境基準の超過の原因が、鉱山や湧水にあるとされているので、排水基準の強化になるかは判断が難しいと思われます。土壌汚染対策法の基準も、過去の調査と、基準変更後の調査に、不公平が発生してしまうので、すぐに基準強化にはならないと思われます。

 

詳細は環境省HPを参照下さい。

http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14055